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住まいの「不満」はどう変わった?

カテゴリー:長く暮らす 断熱

パルシステム埼玉さんとの提携で、「住まいの相談員」をしているタルシルですが、
先日も組合員さん向けのセミナー講師として、「住まいと健康」をテーマにお話してきました。

その資料準備で、国土交通省が昨夏公表した「住生活総合調査」の結果を眺めていたところ、
<現代の住まい>の抱える課題が見えてきて興味深かったので、ご紹介します。

私が注目したのは、「住宅の個別要素に対する不満率の推移」という調査の結果です。
何かわかり難いタイトルですが、これは「駅から遠い」とか「近隣にスーパーがない」といった
周辺環境の話ではなく、建物そのものに対する不満点を、住み手の皆さんが挙げた統計です。

↓ 不満の多い「上位5項目」の内容を抜き出し、生成AIを使ってグラフを見やすく編集しました

グラフを見ると、かつて主流だった「高齢者への配慮(段差解消)」や「耐震性」への不満は
減少傾向にありますが、依然として4割近い方々が不安や不満を抱えているのが現状です。

住宅の性能は向上しているものの、超高齢化社会という背景もあり、
暮らしの中での「安心・安全」への要求水準もまた高まっていると言えるでしょう。

見逃せないのが、「断熱性」や「エネルギー消費性能」への不満が前回調査(平成30年)に比べ
微増している点。近年の社会情勢(電気代高騰やエネルギー不安の高まり)が影響していそう。
日々の暮らしの「快適性」や「経済性」への不満としても、顕在化していると考えられます。

実はこれらは、「長期優良住宅」の認定基準(断熱性、耐震性、バリアフリー、維持管理など)と、ピタリと一致しています。

国が定める「長期優良住宅」の基準は、単なるスペックの追求ではなく、こうした
「住まいの不満」を解消し、長く快適に住み続けるための最低限の指針です。
(新築の場合、タルシルは長期優良住宅の認定を取得できる設計をします)

不満率が依然として4割弱という高い水準にある今、これから住まいを考える際には、一時的な
流行ではなく「長く住み継げる性能」をいかに担保するかが、これまで以上に重要になります。

もちろんそれは、新築に限らずリフォームを考える際にも同様です。
そして、お金をかける優先順位を整理する際にも、大切な指針になってきます。
性能の先の「住まいの質」を大事にすればこそ、基本性能を疎かにしないことが大事ですね。

 

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